絹 |
きぬ
Silk |
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- 美しい光沢と肌ざわりから、繊維の女王といわれる。
- 1つの繭から1200m以上の糸がとれ、10本ほどを束ねたものが生糸。
- 桑を餌に飼育される蚕からとれる絹糸以外にも、ヤママユガ、サクサン、エリサンといった蚕と近縁の蛾の繭からも多くの「野蚕(やさん)糸」が、生産されている。
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- 絹織物
- 絹を使った織物には、先に織物を作ってから精練、染色する生織物と、生糸を精練、染色してから織物にする練織物とがある。
- 生織物(きおりもの)
- 羽二重(はぶたえ)、縮緬(ちりめん)、絽(ろ)、繻子(しゅす)、綸子(りんず)など。
- 練織物(ねりおりもの)
- 御召(おめし)、紬(つむぎ)、銘仙(めいせん)、仙台平(せんだいひら)、甲斐絹(かいき)、錦織(にしきおり)、緞子(どんす)など。
- 生糸を作る時の副産物やくず繭などからは真綿や紬が作られる。
- 日本の絹織物業の中心地は西陣(京都府京都市)、丹後(京都府北部)、長浜(滋賀県長浜市)、十日町(新潟県十日町市)など。
- 歴史
- 中国の伝説や古代遺跡の出土品などから、およそ4000年(日本-縄文時代後期)以上も前にさかのぼることができる。
- その後、長い年月と多くの人々の手によって、絹は日本やヨーロッパにも伝えられ、アジアとヨーロッパを結ぶ東西の交易路は、シルクロードと呼ばれるようになった。
- 日本へ伝えられた時期は明らかではないが、弥生前期の墓から絹が出土している。
- 日本では明治維新後、養蚕業と製糸業が殖産興業の中心的役割となり、1920〜30年代(大正末期から昭和初期)になると、生糸や絹が盛んに輸出され、経済の発展や産業の近代化に大きく役だったが、戦後に衰退した。
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■駒ヶ根シルクミュージアム(長野県駒ヶ根市)
2007/4/21 |
■シルク博物館(神奈川県横浜市中区)
2005/11/2 |
2010.06.11 |
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