- 日本とアジアの東部と東南アジアに分布。
- 日本は世界のツバキの北限。
- 青森県の中央部、夏泊(なつどまり)半島(平内町(ひらないまち))と秋田県西部の男鹿(おが)半島(男鹿市)に国の天然記念物として、ツバキ自生北限地帯のヤブツバキ群落がある。
- 種類:
- ヤブツバキ(藪椿):
- 単にツバキというとヤブツバキをいうことが多い。
- 高さ10〜15m
- 2〜4月に花が咲く。暖かい地方では12月から咲く。
- 花は赤、ピンク色、白。
- ユキツバキ(雪椿):
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日本海側の雪が多い地方に自生。
- 高さ1〜2m。
- 4〜5月に花が咲く。
- 花は赤。
- サザンカ(山茶花):
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四国〜沖縄の山地に自生、植栽は日本全土に及ぶ日本特産の種。
- 10〜12月に花が咲く。
- 花は白、ピンク。
- カンツバキ(寒椿):
- サザンカの園芸品種の一つであるという説がある。
- 本州から九州の庭や公園にひろく植えられている。
- 12〜3月に花が咲く。
- 花は桃紅色。
- 歴史:
- 日本人とツバキの関わりはツバキ材の櫛(くし)が古墳から出土したことから5千年にも及ぶことが分かる。
- 椿姫 La Traviata:
- 江戸時代には工芸品のデザインに使われたり盆栽などが作り出され、それが長崎から西欧に伝わって流行し、デュマ・フィス(小デュマ(息子))の小説『椿姫』が誕生した。
- 寛永年間(1624-44)(江戸時代前期)に椿の黄金時代を迎えたが、その後品種改良が進み、高価で贅沢な花となっていき、奢侈禁止令(しゃしきんしれい)が出て取り締まられることになる。
- 椿油(つばきあぶら):
- 日本特産の油で、種から皮を取り除いたものを絞って作られる。
- 伊豆大島や九州南部が産地。
- 頭髪用、血圧降下、皮膚の炎症の抑制、食用、機械油などに使われる。
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