供養 |
くよう |
- 仏教において、仏、法、僧の三宝や、父母、目上の人間、さらには死者に対して、水、香、花、食物、灯明などを供(そな)え、経をあげて回向する行為。
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- 古代インドでは、動物を犠牲としてささげる供儀が行われていたが、生き物を殺すことを戒(いまし)める仏教では、動物のかわりに、水や香などが供えられるようになった。
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- 現代でも行われる供養
- 追善供養
- 死者の冥福を祈るためのもの。
- 死者を弔(とむら)う人間が、死者にかわって善なる行いを追加することを目的として営まれる。
- 寺を建立したり法具を寄進したりすることが、追善になると考えられているが、最も一般的な追善供養が年忌法要。
- 年忌法要の際には、墓に卒塔婆を立てるが、これも供養の一種で、塔婆供養と呼ばれる。
- 追善供養の対象は、無生物にまで及んでおり、針供養や筆供養、人形供養などが行われている。
- 針供養は、2月8日に、使い古した針を、豆腐やこんにゃくに刺して神前で供養する年中行事。
- 開眼(かいげん)供養
- 仏像や仏画などを新たに安置する際、魂を入れるために行われる。
- 開眼供養として最も名高いものが、東大寺の大仏(毘盧舎那仏)(奈良県奈良市)の開眼供養。
- 新しく橋や堂、鐘などをつくったときには、橋供養、堂供養、鐘供養が行われるが、いずれも開眼供養と同じ趣旨で営まれる。
- 施餓鬼供養
- 盆の期間に、祖先の霊だけではなく、誰にも供養されずにさまよっている餓鬼に対して、施餓鬼棚などを作って、食べ物などを施(ほどこ)すこと。
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関連 |
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2011.04.06 |