鷹狩 |
たかがり |
- 飼い馴らし訓練したタカ(鷹)やハヤブサ(隼)などの猛禽類に野鳥や小動物を捕えさせる狩猟の一種。
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- 鷹野(たかの)や放鷹(ほうよう)ともいう。
- 鷹狩に使われるタカは、肉食性の猛禽類の中でも飛翔に優れ、昼間に小動物を捕える習性がある。
- 世界各地の鷹狩をみるとクマタカ、オオタカ、ハイタカ、ハヤブサ(種)などが代表的なもの。
- こうした狩猟法は中央アジアの遊牧民の間で発生し、世界各地に広まったと考えられている。
- 日本には朝鮮半島を経由してもたらされたらしい。
- 古墳時代後期にはすでに広く行われるようになったのか、関東地方からは6世紀ごろの鷹匠(たかじょう)の埴輪が数点出土している。
- 江戸時代、徳川吉宗の時代には、将軍、御三家、諸大名が鷹狩を行う鷹場(たかば)、タカの雛を得る鷹巣山(巣鷹山)の設定、タカを飼って訓練する鷹匠、鷹場を管理する鳥見(とりみ)や餌差(えさし)、犬牽(いぬひき)などの役職、タカの供給や贈答についての形式など、諸制度や鷹狩についての作法も完備された。
- 現在も各地の城下町に残る鷹匠町という町名は、大名に仕えた鷹匠が集住したことからきている。
- また、たび重なる遊猟は獲物を減少させるため、一定の範囲を猟場に限定して禁野(きんや)や標野(しめの)とする。
- こうした点で、遊猟としての鷹狩は特定の身分や特権階層の象徴でもあった。
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- 鷹狩の猟期は冬場。
- 浜離宮恩賜庭園(東京都中央区)では毎年、正月2、3日に放鷹術の実演が行われている。
- アメリカでは空港周辺でのバードストライク防止のため鷹狩が用いられている。
- 国際組織としてInternational Association for Falconry and Conservation of Birds
of Preyが結成されている。
- 2010(平成22)年、UAE、モンゴル、チェコ等11カ国の鷹狩がユネスコの世界遺産(無形文化遺産)に指定された。
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関連HP |
日本鷹匠協会 |
International Association for Falconry and Conservation of Birds of Prey |
2011.04.08 |