- 素地(きじ)は堅く焼きしまり、意図的に不完全燃焼させた還元炎で焼成されているため、一般に灰青色を呈しているが、部分的に酸化して赤褐色をしめしているものもある。
- 釉薬をかけないが、窯中(ようちゅう)での降灰(こうかい)による自然釉がかかったものもある。
- もともとは中国の灰陶(かいとう)の系統をひく焼き物で、日本には古墳時代の4世紀末から5世紀後半に、朝鮮半島から渡来した帰化人集団によって製作技術が伝えられた。
- 良質の粘土を用い、ろくろで成形し、窖窯(あながま)で1000°C以上の高温で焼成されたもので、それまでの酸化炎焼成による赤焼き軟質土器の土師器(はじき)に比べると、はるかに進んだ焼物だった。
- 奈良時代までがその最盛期とみられている。
- 日常的なものと、葬祭などの儀式用に作られた器とがあり、全国各地の遺跡、とくに古墳から副葬品として出土する例が多い。
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