日本酒
清酒 |
にほんしゅ
せいしゅ |
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- 日本酒または清酒。
- 明治以降、外国からの酒に対して、それまで単に酒と称していた清酒を、日本酒として区別するようになった。
- 米、米麹(こめこうじ)、水を原料として発酵させ、濾(こ)したもの。
- 醸造用アルコールや糖類などを添加してつくったものもある。
- 歴史
- 8世紀初めごろ(飛鳥時代末期)にはすでに、酒造りに麹が用いられていたことがうかがえる。
- 酒は、はじめは濁酒(にごりざけ)(どぶろく)であったが、やがて濁酒の上澄みの部分や、絹ぶるいで濾した澄み酒がつくられるようになった。
- 酒造の技術は時代とともに進歩し、室町時代にはかなり現在の酒に近いものがつくられていた。
- 江戸時代以前は、季節を選ばず酒がつくられていたが、末期ごろから寒造りに限られるようになった。
- そのため、山間積雪地の農民などが農閑期に出稼ぎで酒造りに従事するようになり、彼らを杜氏(とうじ)(とじ、とも言う)と呼んだ。
- 江戸中期以降は、水質と立地条件の良さから、現在の兵庫県灘(なだ)(現、神戸市灘区・東灘区)を中心とする地域でとくに酒造が盛んになった。
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- 製造工程
- 精米した米を水で洗い、水に浸して水分を吸収させたあと、水を切り、蒸して蒸米とする。
- 蒸米の一部は麹にする。
- 麹、蒸米、水を混ぜ、乳酸、純粋培養酵母を加えて発酵させ、酒母(しゅぼ)をつくる。
- 酒母に麹、蒸米、水を3回に分けて加え、もろみをつくる。
- もろみを熟成させたあと、圧搾する。
- 搾(しぼ)った白濁状の液は静置して滓(おり)を除き清澄にする。
- 新酒を調合し、加熱殺菌(火入れ)したあと貯蔵する。
- 出荷期になると濾過(ろか)、色つやや香味、さらにアルコール度数の調整などをし、加熱殺菌後容器につめて出荷する。
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- 清酒の味は飲んだときの感じで甘口、辛口などと表現される。
- 甘口はエキス分(不揮発成分のことで、主成分は糖分)が多く含まれているが、辛口にはそれが少なく、飲んだとき辛く感じる。
- 清酒の味には酸味も関係し、エキス分の含量が同じでも酸が少ないと甘く、多いと辛く感じる。
- 以前は清酒に特級・1級・2級の級別制度があったが、1989(平成元)年に廃止された。
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- 種類
- 吟醸酒(ぎんじょうしゅ)
- ほかの清酒より低温で発酵させてつくるため、風味がよい。
- 米こうじの他、醸造アルコール使用。
- 精米歩合60%以下。
- 精米歩合とは、白米の玄米に対する重量の割合をいう。
- 精米歩合60%は、玄米の表層部を40%削りとることをいう。
- 大吟醸酒(だいぎんじょうしゅ)
- 純米酒(じゅんまいしゅ)
- 純米吟醸酒
- 純米大吟醸酒
- 特別純米酒
- 本醸造酒(ほんじょうぞうしゅ)
- 特別本醸造酒
- 醸造アルコール使用、60%以下または特別な製造方法。
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- 生酒(きざけ)
- 生貯蔵酒(なま・・・)
- もろみを搾ったあと加熱処理をしないで貯蔵し、出荷時に加熱処理したもの。
- 原酒
- もろみを搾ったままでアルコール分の調整をしていないもの。
- 生一本(きいっぽん)
- 樽酒
- 木製の樽(たる)で貯蔵し、木の香りのついた清酒を樽や瓶に詰めたもの。
- にごり酒
- 手造り
- 米蒸しや麹造りなどを昔ながらの方法でつくったもの。
- 秘蔵酒
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関連 |
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関連HP |
日本酒造組合中央会 |
日本酒物語 |
日本酒サービス研究会 |
All About 日本酒 |
SAKETIMES |
■小澤酒造の「澤乃井 本醸生」(東京都青梅市) >>拡大
2011/10/6 |
2011.09.22 |
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