- 地帯構造のうえから本州を東北日本と西南日本に二分する大断層帯で、中央構造線とともに日本でもっとも重要な構造線の一つ。
- 明治中期にドイツ人地質学者ナウマンによって命名された。
- フォッサマグナの西縁は糸魚川(新潟県)から姫川(新潟県・長野県)、青木湖(長野県大町市)、木崎湖(大町市)、諏訪湖(長野県)、釜無川(山梨県)、富士川(ふじかわ)(長野県・山梨県・静岡県)を経て静岡へ至る糸魚川・静岡構造線で、地形上も日本アルプスの東を境にする明瞭な大断層崖となっている。
- これより西は中・古生層、花崗岩類が広く分布し、フォッサマグナ内部の新第三層、第四紀火山岩類の地質と著しく異なる。
- 東縁は関東山地の西側にあたり、甲府盆地(山梨県)から千曲川(ちくまがわ)(長野県)に延びる線だが、新しい火山噴出物で覆われているため不明瞭。
- 富士火山帯がこの東縁に相当し、戸隠山(とがくしやま)(長野県長野市)、飯縄山(いいづなやま)(長野県)、蓼科山(たてしなやま)(長野県)、八ヶ岳(長野県・山梨県)、富士山(山梨県・静岡県)などの火山が並んでいる。
- フォッサマグナの形成時期は長い地質時代に渡っているが、古第三紀初期から新第三紀末にかけて現在に近い形がつくられたと考えられる。
- その後も地殻運動が引き続いていることは、新期の地層や地形の変位からも推定され、また火山活動の舞台ともなっている。
|