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銅 |
どう
Copper |
- 和名の「あかがね」はその色からきている、赤色の金属元素。
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- 日常生活の中で最もひろく利用される金属のひとつ。
- 銅の使用は先史時代に遡(さかのぼ)り、人類が金とともに最も古くから使用してきた金属であると考えられている。
- 銅製品は古代文明の遺跡からも発見されている。
- 銅は軟らかすぎて道具や武器には適さなかった。
- 古代の人々は初歩的な鍛造によって簡単な細工をしていた。
- 前3600年ごろ(日本-縄文時代後期)、シュメール人が銅にスズを加えて青銅(ブロンズ)をつくるようになった。
- 青銅は硬く、道具や武器として十分に役にたち、やがて青銅器時代が花開いていく。
- キプロス島に採取場があったため、銅はローマ時代にcyprum aes(キプロスの金属)と呼ばれていた。
- 銅は純粋な自然銅の状態でも産出する。
- コロンブス到達以前のアメリカ北部でも採掘されていた。
- とくにスペリオル湖岸(カナダ・アメリカ国境)は自然銅の宝庫で、周辺の先住民はそれを鍛造して武器をつくっていたという。
- やがてアメリカの銅鉱石は、ヨーロッパの探検家に知られるようになった。
- 利用電気伝導性と熱伝導性が高い、展延性に富み加工が容易。
- 見た目が美しい、など数多くの長所があるため、銅は様々な用途に利用されてきた。
- 高い電気伝導性を持ち、延性に富むでひきのばして針金状に加工でき、電線の材料としてよく使われる。
- 引っ張り強さも大きいので、銅線は、野外や屋内の電線、電気・電子機器の配線に利用される。
- 有史以来、貨幣金属として流通し、また調理器具、容器、装飾品などの素材に利用された。
- 電気めっきが容易であり、銅めっきやクロムなどほかの金属めっきを施(ほどこ)すための下地めっきとして利用される。
- 日本では弥生時代の遺跡から銅鐸や銅剣などの青銅製品が土出している。
- 銅鉱石という名が歴史上初めて現れるのは、7世紀後半(飛鳥時代)になってから。
- 重要なのは「続日本紀」にみられる、708年(慶雲5)(飛鳥時代末期)、武蔵国秩父郡から和銅の献上があったという記述。
- 元号は和銅元年と改められ、銅貨である和同開珎が多量につくられ、流通するようになった。
- 752年(天平勝宝4)(奈良時代)には、座高約16mの青銅に金で仕上げをした奈良の大仏の開眼供養(かいげんくよう)が行われた。
- その後、鋳銭が下火になり、中国から銅銭が輸入されるようになった。
- その後豊臣秀吉、徳川家康が鉱工業に力をいれたため、17世紀中期(江戸時代前期)以降銅鉱業が飛躍的に発展し、銅は長崎貿易の重要な輸出品となった。
- 明治期に入って溶解炉製錬法などが採り入れられ、産銅量はさらに増え、日本はアメリカ、チリにつぐ銅産出国となった。
- 反面、水質汚染による足尾鉱毒事件や、各地で起きた製錬所の排煙による被害が深刻になり、その解決が大問題となった。
- 第1次世界大戦後は電力業の発展による電線などの需要が多くなり、銅の輸入国となった。
- 第2次世界大戦後は国内の資源がさらに枯渇し、銅生産はスクラップの再利用と輸入鉱石の精錬に変わった。
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関連 |
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関連HP |
社団法人日本銅センター |
一般社団法人日本伸銅協会 |
江崎グリコ株式会社
・・・栄養成分百科
・・・・・・銅 |
■地球の宝石箱(長野県塩尻市)
2011/5/18 |
2011.09.01 |
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