タイ
タイの概要
  • 東南アジア中部にある立憲君主国
  • 1939(昭和14)年まではシャム(タイ語でサヤーム、英語でサイアム)と呼ばれた。
    • シャムネコはタイ原産の猫。
  • 東南アジアの中では珍しく他国の属国になった歴史が一度もない。
  • 首都
  • 通貨
    • バーツ
      • 1バーツ=100サタン・・・=2.47円(2011.10.07時点)
      • 1942(昭和17)年設立のタイ国立銀行(中央銀行)が全通貨を発行。
  • 日本との時差:−2時間
  • 電圧
    • 220V
  • 国民に広く崇敬される国王
    • 2011年時点の国王はチャクリー王朝のラーマ9世(1927(昭和2)年-)
    • 各家庭、オフィス、商店、屋台に至るまで、国王の写真、カレンダーや肖像画が飾られている。
    • 毎日、午前8時と午後6時に駅、空港、バスターミナルなどの公共施設で国歌が流されるので、その間、起立する。
    • 映画館では上映前に「国王賛歌」と共に国王の映像が流され、その間観客は起立し敬意を表わす。
    • これらは上から押しつけられているのではなく、国王は広く国民に親しまれている。
    • 現代でも不敬罪が存在する。
  • 地形
    • マレー半島の北半部を占め、インドシナ半島のほぼ中央に位置する。
    • 国土は南北約1770km、東西約800kmにわたる。
    • 南北に並走する山脈群が北部と西部にある。
    • タイ最高峰
      • 2595mのインタノン山。
      • ミャンマー(タイ南隣り)との国境によこたわるビラウクタウン山脈にある。
    • コラート高原
      • 東北部にあり、国土の約3分の1を占める。
      • メコン川の渓谷によって縁どられている。
    • チャオプラヤ川
      • 中央のドンパヤージェン山脈とビラウクタウン山脈の間に流れるタイ最大の河川。
      • 流域に広がる中央平野は、バンコク付近の肥沃(ひよく)なデルタとともにタイでもっとも豊かな農業地帯で、さらに人口密集地帯でもある。
  • 気候
    • モンスーンの影響を受けた多雨の熱帯気候。
    • 5〜10月は南西モンスーンが雨をもたらす雨季。
    • 11〜4月は北東モンスーンが吹く乾季。
  • 住民
    • 人口は偏(かたよ)って分布し、中央部のチャオプラヤ川流域にもっとも集中している。
    • 住民の約75%がタイ族系のタイ人。
    • タイ人以外では中国人がもっとも多く、約14%を占め、ほとんどはタイ国籍を持つ。
    • 男子に対して2年間の兵役義務があった徴兵制度は1997(平成9)年に廃止された。
  • 行政区分
    • 県(チャンワット):76ある。
      • 直接選挙で選ばれた知事のいるバンコク首都圏を除いて、内務大臣に任命された知事の管理下にある。
    • 郡(アンプー)
      • 役人は任命制。
    • 支郡(キンアンプー)
    • 行政区(タンボン)
    • 村(ムーバーン)
    • 県庁所在地である自治市(テーサバーン)
    • 郡庁所在地である衛生区(スカーピバーン)
    • 大きな町は選挙または任命された役人によって管理され、地方レベルでは選挙で選ばれた首長が行政権を行使する。
  • 主要都市
    • 北部の最大都市チェンマイ
    • コラート高原のナコンラチャシーマとコンケン
    • マレー半島のソンクラーとナコンシタマラート
  • 信教
    • 小乗仏教(上座部仏教)が主要な宗教。
    • 人口の約95%が仏教徒。
    • 仏教徒の男子は少なくとも数日から数カ月はワット(仏教寺院)に入って修行する。
  • 公用語
    • タイ語
  • 教育
    • 日本と同じ6・3・3・4年制。
      • 新学期は5月
    • 無償義務教育
      • 初等教育6年、中等教育(前期中等学校)3年
        • 1999(平成11)年から中等教育が義務化された。
    • 高等教育(後期中等学校)
    • 有名大学
      • バンコクにあるチュラロンコン大学やタマサート大学。
      • 北部のチェンマイ大学。
  • 文化
    • 古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」のタイ版である「ラーマキエン」は、タイ美術や音楽にも影響を与えた有名な古典。
      • その主題であるラーマ王子の物語は、すでにスコータイ朝時代(日本-鎌倉〜室町時代)に知られており、さまざまな王のもとでタイ版がつくられた。
      • なかでもラタナコーシン朝(チャクリー朝)(現王朝)のラーマ1世のもと(日本-江戸時代中期)でつくられたものが傑出している。
      • バンコクの王宮やその中の寺院ワット・プラケオなどにそのすぐれた芸術をみることができる。
    • 繊細な絹織物「タイ・シルク」が有名。
  • 経済
    • 1980(昭和55)年から1990(平成2)年代初めにかけて、海外からの投資によって工業化が進められ、すさまじい勢いで発展した。
    • しかし1997(平成9)年に不動産投機を中心とした、いわゆるバブル経済が崩壊。
    • それによって通貨バーツが大幅に下落し、それがアジアの他国にも波及して、アジアの通貨危機と呼ばれる事態をまねいた。
    • 政府はIMF(国際通貨基金)の金融支援を受けて経済再建に努め2003(平成15)年に終わらせた。
  • 農業
    • タイ米(まい)と呼ばれる、世界有数の米の生産国。
  • 空港
    • バンコク中心部から約30km東にスワンナプーム国際空港が開港し、バンコク北郊のドンムアン国際空港にかわってタイ最大の空港となった。
  • 環境
    • 20世紀半ば(日本-昭和時代前半)には国の半分近くを覆っていた森林も、急速に進んだ森林伐採によって国土の3割にまで減少した。
      • 無規制な森林伐採が行われた結果、大洪水をひきおこし、1989(平成元)年、伐採禁止令が制定された。
    • 急速に発展した首都バンコクの周辺地域では、交通渋滞による大気汚染と、産業廃棄物から引き起こされる水質汚濁が大きな問題になっている。
  • 政治
    • 1932(昭和7)年、立憲革命により、絶対君主国から立憲君主国に移行した。
      • プーミポン・アドゥンヤデート国王(ラーマ9世)は国家統合のシンボルで直接的な支配権をもっていないが、政治に少なからぬ影響力を発揮している。
      • 第2次世界大戦後、タイではクーデターがしばしば発生し、政治が軍部によって支配されることが多かったが、1991(平成3)年を最後にクーデターはとだえていた。
      • しかし2006(平成18)年、タクシン政権下で軍事クーデターが起き、タイの政治時計は一気に15年逆戻りした。
      • 2011(平成23)年、タイ史上初の女性首相にタクシン元大統領の末妹で、美人として知られるインラック・シナワトラ(44)が選出される。
    • 行政
      • 国王が国家元首であり、軍を統帥(とうすい)する。
      • 内閣は行政府の長である首相によって主宰される。
    • 立法
      • 立法権は下院と上院による二院制の国会に与えられている。
    • 司法
      • 最高司法機関はバンコクにある最高裁判所。
  • 世界遺産
    • 文化遺産
      • スコータイの歴史上の町と関連の歴史上の町(スコータイ県ムアンスコータイ郡)
      • 古都アユタヤ(アユタヤ県プラナコーンシーアユッタヤー郡)
      • バーンチエン遺跡(タイ・ウドーンターニー県ノーンハーン郡)
    • 自然遺産
      • トゥンヤイ-フワイ・カーケン野生生物保護区 (カーンチャナブリー県・ウタイターニー県・ターク県)
      • ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯(サラブリー県・ナコーンナーヨック県・ラーチーンブリー県・サケーオ県・ナコーンラーチャシーマー県・ブリーラム県)
  • 参考:エンカルタ2007
2011.10.03

My Dictionary