スイス
スイスの概要
  • ヨーロッパ中南部にある国。
  • 基本情報
    • 通貨
      • スイス・フラン(CHF)=100サンチーム・・・86.1141円(2011.10.15時点)
    • 電圧:220〜230V
    • 日本との時差:-8時間
      • サマータイムあり。(3月最終日曜日〜10月最終日曜日で、時差は-7時間)
    • 観光ビザ:3カ月以内不要。
    • 連邦大統領:1年ごとに変わる。
  • EU非加盟国。
  • 首都
    • ベルン
  • 国土
    • スイスはヨーロッパでもっとも山地の多い国のひとつで、国土の70%以上が、アルプスやジュラ山脈で占められている。
      • スイスアルプスはヨーロッパで最大の山系で、切りたった連峰と険しい谷で知られている。
        • アルプスにはいくつかの山脈が含まれ、そのうちのひとつペンニネアルプスにスイスの最高峰モンテローザ山(ドゥフルスピッツェ山)(4634m)がある。
      • ジュラ山脈はスキーのクロスカントリーで人気がある。
        • 有名な時計製造工業はジュラ山脈の地域で始まった。
    • おもな水系はライン川とその支流。
    • おもな湖はレマン湖、ボーデン湖、ルガーノ湖、国内最低地点の海抜194mにあるマッジョーレ湖で、いずれも国境線にまたがっている。
  • 行政区分
    • カントン
      • こう呼ばれる23の州からなる。
      • バーゼル、ウンターバルデン、アッペンツェルの3カントンは、それぞれ2つの半カントン(準州)に分かれている。
      • 歴史的に地域主権が確立されており、カントンは独自の憲法と政府、裁判所をもつ。
  • 住民
    • 人種的にはおもにアルプス系、北方系、スラブ系からなる。
    • 一般にスイスの民族構成は、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の主要な言語共同体で分かれる。
    • スペイン人やトルコ人、ポルトガル人など、スイス国籍を持たない外国人も多い。
  • 言語
    • 公用語
      • 人口の約64%で話されているドイツ語。
      • 19%のフランス語
      • 7%のイタリア語
      • 1%にも満たないロマンシュ語の4言語。
    • 一部ではスペイン語、ポルトガル語、トルコ語も話されている。
    • 多くのカントンで一般的に話されているのはスイス・ドイツ語で、ドイツ語の書き言葉や他のドイツ方言ともかなり異なるが、新聞、雑誌、テレビなどでは標準ドイツ語が使われている。
      • フランス語圏は、フリブール、ジュラ、ボー、バレー、ヌシャテル、ジュネーブの各州。
      • イタリア語はティチーノ州が中心。
      • ロマンシュ語を使用しているのは基本的にグラウビュンデン州だけ。
  • 主要都市
    • チューリヒ:国内最大の都市で、金融の中心地。
    • バーゼル:織物、衣料で知られた商業の中心地。
    • ジュネーブ:文化、金融、時計・宝石で名高い工業の中心地。
    • ローザンヌ:鉄道のターミナルで、鉄製品の工業の中心地。
  • 宗教
  • 教育
    • スイスは、16世紀(日本-戦国時代)の宗教改革者カルバンに代表される宗教教育の伝統と、18世紀(江戸時代中期)の哲学者ルソーの啓蒙思想や、教育改革者ペスタロッチの近代教育思想によって世界に大きな影響を与えてきた。
    • 教育の主権は各カントンにあり、カントン間で学校制度に差がある。
    • 義務教育
      • 初等教育と前期中等教育を合わせた義務教育は9年制で、初等教育6年間、前期中等教育3年間のところが多い。
        • 授業は、カントンの言語で行われ、前期中等教育で、第2言語(ドイツ語圏ではフランス語、フランス語圏・イタリア語圏ではドイツ語)を学ぶ。
        • 義務教育修了後は、基礎的な職業訓練を受けるコース、後期中等教育または上級の職業訓練を受けるコース、大学入学資格を得るためのコースの3つに大別される。
        • どのコースに進むかは、初等教育修了時(10〜12歳)に決定して、前期中等教育の段階で進路別に分かれる。
        • 近年は、コースの途中変更ができるような制度の改革も一部で行われている。
    • 多くの職種でライセンスが必要なスイスでは、職業教育が重視されており、職業学校での授業と現場での実地訓練を組み合わせるケースが多い。
      • 義務教育を終了した生徒の4分の3は、職業コースに進む。
    • 大学
      • 入学するためには、ギムナジウムまたはリセなどと呼ばれる大学入学資格取得学校を修了して資格を取得しなければならない。
        • おもな大学
          • 最古のバーゼル大学(1460年創立)(日本-室町時代中期)
          • ローザンヌ大学(1537)(日本-戦国時代)
          • ジュネーブ大学(1559)(日本-戦国時代)
          • チューリヒ連邦工科大学(1855)(日本-幕末)
  • 工業
    • 天然資源が極端にかぎられているにもかかわらず、スイスは工業が非常に発達した国のひとつ。
      • 原料を輸入し、熟練した労働者の手によって製品化されている。
      • 工業
        • 精密工業、とくに時計製造業が発達している。
      • 重工業
        • 印刷機、発電機やタービンのような注文製造の機械工業が多い。
      • 食品
        • チョコレート、チーズのように高級品化されたものが主体。
      • 医薬品や染料なども知られている。
      • オルゴール、刺繍、レース、木彫細工などの手工芸品も世界的に有名。
  • エネルギー
    • 水資源が豊かで、総電力の54%が水力発電から生まれた。(2003年)
    • 残りのほとんどは原子力発電による。
  • 通貨
    • スイス・フランで、1スイス・フランは100サンチーム
    • スイス国立銀行が通貨発券銀行だが、資本はカントンや他の銀行、民間によっている。
    • この国の政治的、金融的な安定と伝統的な機密保持が世界の預金者や金融家に歓迎され、スイスは国際的な金融の中心地になっている。
      • 1996(平成8)年以後、第2次世界大戦中にナチス・ドイツの犠牲になったユダヤ人がスイスの銀行に預けたたまま引き取り手のいなくなった「休眠口座」についての調査が進められているが、それと並行して、ナチス・ドイツがスイスの銀行から資金調達していたことや、ユダヤ人などから没収した財産を金地金にしてスイスの銀行に預けていたことが判明した。
      • 近年、スイスはEUからの圧力で、伝統的な銀行の秘密主義を緩めており、預金の不法取得や運用に疑いのある場合、外国の調査員が銀行の書類を閲覧することができるようになっている。
  • 交通
    • アルプス越えの物流を鉄道に誘導するため、世界最長の鉄道トンネルとなるゴッタルド・ベーストンネル(全長約57km)が建設されている。
    • 2016(平成28)年にはアルプス縦断鉄道が全線開通の予定。
  • 労働
    • 労働人口の4分の1はイタリア、スペイン、ポルトガル、フランスなどからの外国人労働者。
  • 政治
    • 連邦共和制
    • 18歳以上のすべての国民が投票権をもつ。
      • スイスは、国民投票によって様々な重要な課題を決めている。
    • 行政
      • 連邦内閣が連邦議会の合同会議で選ばれる。
      • 大統領、副大統領は連邦内閣の閣僚の中から1年任期で輪番制で選ばれ、再選は禁止されている。
    • 立法
      • 全州議会(上院)
      • 国民議会(下院)
    • 司法
      • 連邦裁判所と各カントンの裁判所。
      • 死刑は1942(昭和17)年に廃止された。
  • 防衛
    • 常備軍を持たない。
    • 徴兵制
      • 兵役はすべての20〜42歳の男子の義務。
      • 一般的に、20歳で召集されて15週間にわたり基礎訓練を受けたあとは民間生活に戻るが、その後42歳までは、技術の維持と更新のための訓練を定期的に受ける。
      • ライフル、制服や他の備品を各自は家で保管しているため、48時間以内に臨戦態勢がとれる。
      • 戦時動員数は40万人近い。
    • その他、民間防衛隊として約32万人。
  • スイス世界遺産
    • 文化遺産
      • ザンクト・ガレン修道院
      • ミュスタイアのベネディクト会聖ヨハネ修道院
      • ベルン旧市街
      • ベッリンツォーナ旧市街の3つの城と防壁・城壁群
      • 湖とアルプスに臨む段々畑でのブドウ栽培地域ラヴォー
      • レーティシュ鉄道アルブラ線・ベルニナ線と周辺の景観
      • ラ・ショー=ド=フォンとル・ロックル、時計製造業の都市計画
    • 自然遺産
      • ユングフラウ、アレッチ、ビーチホルン地域
      • サン・ジョルジョ山
      • スイスの活発な地殻変動地域サルドナ
  • 参考:エンカルタ2007
2011.10.15

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