- 近代の徴兵制は18世紀末(日本-江戸時代後期)のフランスに始まり、19世紀になるとドイツ(プロイセン)、イタリアなどが採用した。
- イギリスやアメリカは伝統的に志願兵制だったが、第1次世界大戦で徴兵制を採用することになった。
- 現在は、先進国と呼ばれている国で徴兵制がある国はほぼ無い。
- 日本の徴兵制
- 1872(明治5)年、徴兵の詔が出され、翌1873(明治6)年に徴兵令が布告されて始まった。
- 成立時の明治政府は十分な直属軍事力を持たなかったため、常備軍の拡充が急がれた。
- そこで、旧来の武士団に頼る職業兵制度を推す意見をおさえ、フランスに倣(なら)った徴兵制を採用した。
- 1873(明治6)年の布告では、家の存続を図るため広範囲の兵役免除規定があり、金銭による代人制も認められた。
- 全国で徴兵反対一揆が起き、廃家を再興するという名目で戸主となる兵役逃(のが)れも起きたため、1889(明治22)年に大改正された。
- それまでの免役規定と代人制をやめて国民皆兵(かいへい)が実現し、満17〜40歳の男子に兵役が義務づけられた。
- 同年に発布された大日本帝国憲法では、兵役は臣民の義務とされている。
- 1945(昭和20)年、第2次世界大戦の敗戦によって徴兵制は廃止された。
|