流行語大賞 |
新語・流行語大賞
2009
平成21 |
トップテン年間大賞 |
政権交代 |
内閣総理大臣 鳩山由紀夫(62歳) |
- 2009(平成21)年8月30日、第45回衆議院議員総選挙において民主党が圧勝。
- 9月16日、民主党政権が誕生した。
- 1955(昭和30)年から2009(平成21)年まで、一時期の例外をのぞき自由民主党の長期政権が続いていた。
- 流行語大賞発表の3カ月前、鳩山氏に民主党のキャッチフレーズに「政権交代」を勧めたのはテレビ・プロデューサーでコメンテーターのデーブ・スペクターだと報道された(自分でテレビで話した)。
- しかし、流行語大賞ではこのことに触れられることはなかった。
- それまでの表彰式などに比較的多く出席することから本人、またはこれもマスコミに多く登場した幸(みゆき)夫人が出席するかと思われたが、本大賞の表彰式に出席することはなかった。
- これは、直前に浮上した資金管理団体の故人名を使った献金問題、首相本人は知らなかったという、実母による5年間で約9億円に上る資金提供などが発覚したことによるものと思われる。
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トップテン |
こども店長 |
加藤清史郎(8歳) |
- NHK大河ドラマ「天地人」で、主人公の直江兼続(なおえ かねつぐ)の幼少期を演じて大人気となる。
- この時のセリフ「わしはこんなとこ来とうはなかった!」は、流行語大賞の候補にあがっている。
- 再登場を願う声により、兼続の長男として再出演する。
- また、トヨタ自動車のCMに自動車販売店の「こども店長」として登場。
- テレビ朝日の長寿対談番組「徹子の部屋」に史上最年少で出演する。
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事業仕分け |
行政刷新会議と事業仕分け作業チーム |
- 来年度予算の無駄を洗い出すため政府が設置した行政刷新会議により11月の9日間実施された。
- 国の447の事業を検証し、2割弱の事業に対し廃止、または見送りを求めた(ここで決定されるわけではない)。
- 仕分けは国立印刷局の体育館を会場として行われた。
- その様子は公開され、一般傍聴、インターネット配信、テレビ中継などが行われ注目される
- 特に仕分け実行のリーダーの一人、民主党蓮舫(れんほう)参議院議員の、予算取得の説明を行う官僚、関係者に対する舌鋒するどい意見が注目され、ワイドショーにて「あの人が(妻として)家にいたら、帰りたくなくなっちゃうよ」というコメンテーターもいた。
- また「仕分け」はワイドショーにて「家庭内仕分け」(家庭内の無駄なものの廃止)として取り上げられ応用された。
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新型インフルエンザ |
厚生労働省医系技官 木村盛世 |
- 4月にメキシコで流行が初確認され、ここから世界的大流行が始まる。
- 当初、農場の豚から感染したとされることから「豚インフルエンザ」と呼ばれていた。
- 5月、アメリカ在住の日本人男児の感染が確認され、日本人初となる。
- その後、カナダに研修に行った高校生グループの感染を当地で確認され、帰国後、成田空港のある千葉県成田市内で隔離される。
- その後、徐々に日本国内にひろがっていく。
- 木村盛世(きむら もりよ)
- 受賞に出席した女性官僚で、新型インフルエンザ対策への内部批判を行っている、官僚としては特異な人物。
- 空港で当初行われた一人一人に対する体温検査などの水際対策を無駄だと批判、国内感染対策をかえって遅らせたと指摘した。
- ラジオ番組で、「厚生労働省は組織を守ることに一番力を入れている。私はそれを批判して閑職に追いやられた」というような内容を話した。
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草食男子(そうしょくだんし) |
コラムニスト 深澤真紀 |
- 「協調性が高く家庭的で優しいが、恋愛に積極的でないタイプ」の主に20、30代の若い男性を指す。
- コラムニストの深澤真紀が2006年(平成18)に命名した。
- 2009(平成21)年に『草食男子世代――平成男子図鑑』を出版。
- 「草食系男子」とも言う。
- 自動車の購入などにも興味を持たず、経済にも影響が出ている。
- これと対極的なのが同じく深澤が命名した「肉食女子」「肉食系女子」
- 以前から言われているが、現代は女性の方が元気なのだ。
- 大賞授賞式において司会の山本文郎(やまもと ふみお)(元TBSアナウンサー、2008(平成20)年、73歳で30歳年下の女性と再婚)が草食男子を「そうしょくだんじ」と紹介した。
- 日本男児(にっぽんだんじ)からの連想と思われるが、「だんじ」では子供と思ってしまう。
- ちなみに日本男児は元々日本兵対して多用された。
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タレント 小池徹平 |
- 小池徹平(こいけ てっぺい)(23歳)は観月ありさ(みづき ありさ)(32歳)主演のドラマ「おひとりさま」で草食男子の役どころで出演した。
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脱官僚 |
衆院議員 渡辺喜美(わたなべ よしみ) |
- 自民党政権の元行政改革担当相で、自民党を1月に離党して結成した新党「みんなの党」代表の渡辺喜美などが提唱した、「天下り廃止、政治・国民主導」の理念。
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派遣切り |
派遣ユニオン書記長 関根秀一郎 |
- 2008(平成20)年9月のリーマンショックを発端とする、同年11月からの金融危機による世界的不況で、自動車・家電メーカーにより行われた派遣社員の急な契約の打ち切り。
- 行政からの支援はほとんどなかったため、これら路上の失業者を救うため労働団体やNPOなどが年末年始に日比谷公園(東京都千代田区)に「年越し派遣村」を開設、食料や寝る場所を確保した。
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ファストファッション |
タレント 益若つばさ |
- 最新の流行を採り入れながら低価格に抑えた衣料品を、短いサイクルで世界的に大量生産・販売するファッションブランドやその業態。
- 「早くて安い」ファストフードになぞらえて、数年前から言われるようになった。
- ユニクロ、しまむらなどの日本ブランドが健闘していたが、去年から今年にかけてH&M(スウェーデン)、FOREVER 21(フォーエバー・トゥエンティーワン)(アメリカ)などの海外ブランドが進出してきた。
- 益若つばさ(ますわか つばさ)(25歳)
- 女性ファッションモデル(既婚)で、企業から依頼されて商品プロデュースも行っている。
- 企画商品やブログで紹介した商品は爆発的に売れ、その状態は「つばさ売れ」「100億の女」と呼ばれている。
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ぼやき |
元楽天監督 野村克也 |
- 野村克也(のむら かつや)(74歳)
- プロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスの監督で、勝っても負けてもつぶやく、記者取材での「ぼやき」が注目され、スポーツニュースでは必ず放送された。
- 選手への意見を直接には言わず、間接的に伝える、その方が心に響く、という意図だとされる。
- チーム開設5年目、監督就任4年目にしてチーム最高成績のレギュラーシーズン2位、クライマックスシリーズ出場、という高成績をあげたが、事実上解任される。
- 任期満了に加えて、高額年俸、高年齢が理由とされる。
- 授賞式には野村沙知代夫人が代理出席、本人は電話で登場した。
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歴女 |
女優 杏 |
- 歴史好きの女性をいう。
- 多くは日本の歴史、特に戦国時代。
- 要因の一つは戦国時代を舞台にした携帯ゲーム機などのゲームキャラクターの武将がイケメンにデザインされていること。
- また、NHK大河ドラマ「天地人」や三国志をテーマにした中国映画「レッドクリフ」などの歴史劇の登場人物がイケメンであることなど。
- 歴女は2008(平成20)年後半から言われるようになったが、それ以前に女性鉄道ファンを「鉄子」として注目されるようになった。
- このように、今まで男性しか興味がないとされていた分野にも女性が進出してきている。
- 授賞式には歴女の代表として、歴史が好きだというファッションモデル・女優の杏(あん)(23歳)(父は俳優・渡辺謙)が出席した。
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*年齢は授賞式時 |
候補 |
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- 「ユニクロ」などを展開するファーストリテイリングによるブランド「g.u.」(ジーユー)が発売した激安ジーンズ。
- その後の低価格ジーンズの走りとなった。
- 西友が850円ジーンズ「みんなのジーンズ」を発売。
- ディスカウントストアのドン・キホーテがプライベートブランド「情熱価格」で 業界最安の690円のジーンズを発売。
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- 経済評論家の勝間和代の信奉者。
- これとは逆に、精神科医の香山リカによる、本の帯に「勝間和代を目指さない。」と書かれた『しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール』もベストセラーとなる。
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- 「結婚活動」を略した造語。
- 「就活(就職活動)のように婚活(結婚活動)を始めるべき」と、「就職活動」に見立てて社会学者、山田昌弘が考案した。
- 一般的に「就職活動」とは言うが、「結婚活動」とは言わない。
- 2007(平成19)年、朝日新聞の週刊誌「AERA」に初登場。
- 2008(平成20)年、ジャーナリスト白河桃子との共著『「婚活」時代』を出版。
- 結婚相談所の宣伝コピーや雑誌の特集、ワイドショーで「婚活」が取り上げられる。
- 2009(平成21)年、知人男性が相次ぐ不審死している女性による「結婚詐欺」事件に際しても「婚活の弊害だ」いう指摘が言われた。
- 2009(平成21)年、「婚活」をテーマにしたテレビドラマが放送された。
- 「コンカツ・リカツ」(NHK)
- 「婚カツ!」(フジテレビ)
- 主演:(SMAP)中居正広(37歳)・上戸彩(23歳)
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- 敷金、礼金の支払いを必要としないアパートなどの不動産物件。
- 賃貸物件の供給過剰にともなう競争激化を背景にしている。
- 低所得者に人気があるが、家賃を1日でも滞納すると、勝手に荷物を処分される、カギを交換される、など強制的に退去させられるトラブルが発生している。
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- 女優の酒井法子(38歳)が、路上で職務質問を受けた夫から現場に呼び出された後、失踪した。
- 当初、ショックのあまり身を隠した悲劇の妻と報道され、所属プロダクションから捜索願いも出された。
- その後夫婦ともに覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕された。
- 清純派女優の失踪・逮捕劇として、スポーツ新聞から情報番組まで「のりピー一色」になる。
- 保釈時は生中継された。
- 裁判では懲役1年6か月、執行猶予3年の有罪判決を受ける。
- 多くのファンがいる台湾、中国などのアジアにも衝撃を与えた。
- 恒例の「今年の漢字」では「薬」が第2位になる。
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- あぶり
- のり塩事件
- 離カツ(離活)
- セクスィー部長
- 家電芸人
- あると思います
- こんなところ来とうはなかった
- エコカー減税
- エコポイント
- コンビニ受診
- パンデミック
- シルバーウィーク
- 国営マンガ喫茶
- 女子力
- アシュラー
- マー君神の子
- 侍ジャパン
- 育成選手
- 八ッ場ダム(やんばダム)
- 弁当男子
- 定額給付金
- 1000円高速
- 年越し派遣村
- 貧困
- ハウジングプア
- 小沢ガールズ
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