- コンブ属の海藻は、暗褐色で帯状に長い葉状部と細い茎状部、岩の表面に付着するための根のような付着部をもつ。
- 寒冷地方の海岸線沿いに生育する。
- シダ植物と同様に異型世代交代により繁殖する。
- 日本沿岸では20種近くが確認されている。
- 利用
- 東北地方の宮城県以北、特に北海道沿岸に分布し、よく利用されるのはマコンブ、リシリコンブ、ミツイシコンブ、ナガコンブ、ホソメコンブなど。
- 養殖は古くから行われてきたが、近年、人工採苗による技術が普及し、野生コンブがみられなかった瀬戸内海などでも養殖できるようになった。
- 日本でのコンブ利用の歴史は古く、8世紀(奈良時代)にはアイヌによって奈良の朝廷へ献上されたという記録が残っている。
- 江戸時代には、北前船によって北海道のコンブがまず大坂(現、大阪)へ集められ、そこから全国に出荷された。
- 食用としては、鍋料理などのだし取り、煮物に使われるほか、おぼろ昆布やとろろ昆布などの加工品にも利用される。
- 含有成分の一つグルタミン酸は、だしの旨(うま)みとなる。
- 海藻では最も多くヨードを含むため、栄養的にも優れている。
- 古くから「よろこぶ」に通じる縁起の良いものとされ、おせち料理や祝い膳などに用いられてきた。
|