クロレラ Chlorella
  • 健康食品としても利用される単細胞の微細緑藻類。
  • 土壌藻としてふつうに出現するほか、プランクトンとして、また樹皮や岩の表面などに生息する気生藻としても出現する。
    • さらに、地衣類の共生藻として、ヒドラや淡水に生息する海綿動物、ラッパムシやゾウリムシ、ツリガネムシなどの繊毛虫の細胞内の共生藻類としても出現するなど、多様な生息域をもつ。
  • クロレラ属10種が知られているが、最近の分子生物学による系統研究によると、クロレラ属は共通の祖先から生じたものではなく、少なくとも起源の異なる3つの系統で、別々に出現したことが示唆されている。
  • 鞭毛をもたない単細胞生物で、体のつくりは単純。
    • 球形、卵形または楕円形で、1000分の1mm以下の小型の種がほとんどである。
    • 杯状の葉緑体を1個もつ。
  • クロレラのいくつかの種は、屋外プールを使って大量培養が行われ、錠剤などに加工され、健康食品として販売されている。
  • 海産魚介類の餌として用いられる「海産クロレラ」と呼ばれる藻類は、外形は似ているが、光合成色素組成や細胞のつくりが異なり、クロレラではない。
  • 1931(昭和6)年、クロレラの研究でドイツの生化学者、ワールブルクワールブルクがノーベル生理学・医学賞を、1961(昭和36)年、クロレラを用いた光合成の研究によりアメリカの物理化学・生化学者のカルヴィンがノーベル化学賞を受賞した。
  • 日本では1960(昭和35)年、クロレラを入れたヤクルトの販売により、クロレラの名が広く知られる。
  • 参考:エンカルタ2007
関連HP
クロレラ大辞典
クロレラ工業株式会社
2011.08.27

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