歴史
お雇い外国人 おやといがいこくじん
  • 幕末〜明治前期に、江戸幕府や諸藩、続いて明治政府・学校・民間会社などに指導者や教師として雇用された外国人。
  • 政治・法律・軍事・産業・経済・交通・建築・教育・学問・芸術など広い分野で活躍し、欧米の先進文化を直接伝えて、日本の近代化に大きく貢献した。
  • 幕末
    • 最初の例は、幕末期の1855(安政2)年、江戸幕府が長崎に海軍伝習所を開設し、オランダ海軍の士官や機関士を雇って海軍諸技術の習得に着手したもの。
    • 幕府はフランス人技師の指導で横須賀に製鉄所も建設、薩摩藩は鹿児島に紡績工場を建設するためイギリス人技師を雇うなど、幕府や諸藩は洋式軍備の確立と近代産業を興すために直営機械工場の建設などを目的に外国人技術者の雇用を積極的にすすめた。
  • 明治
    • 明治維新後の文明開化期には、欧米の先進文化を移入する動きが各分野にひろがり、富国強兵・殖産興業をめざす政府の近代化政策の推進とともに外国人の雇用は本格化した。
    • 政府は1871(明治4)年、開拓使を札幌に移してアメリカ式の農場や農法、農産加工工場などの導入を始め、1870(明治3)年設置の工部省も鉄道や鉱山など近代工業の移植に積極的に取り組んだ。
    • また官営模範工場である富岡製糸場(群馬県富岡市)は1872(明治5)年操業開始、フランス人指導者のもとで近代的熟練工の養成を行った。
    • 文部省、内務省なども設置され、最盛時の1874(明治7)年には政府に雇われた外国人の数は500人以上、その数は明治期を通じて3000人にのぼったとされる。
  • 人物
    • 国籍別ではイギリス人が最も多く約8割を占め、ついでフランス人、ドイツ人、アメリカ人の順だった。
      • イギリス人は技術者を中心に鉄道・電信・鉱山などの産業・経済・軍事(海軍)・金融分野で、
      • フランス人は造船・軍事(陸軍)・紡績分野で、
      • ドイツ人は法律・医学教育・芸術分野で、
      • アメリカ人は教育と開拓の分野で活躍した。
    • 政府の部署では工部省と文部省に集中し、彼らは技術者・教師として高給で優遇され、大臣以上の給与をもらう者もいた。
    • 当初は政府に雇用される場合が多く、明治10年代(1877〜86)の初めまでは技術者・教師が圧倒的だったが、しだいに民間の雇用が増え、1887(明治20)年以降は減少傾向をたどり、技術者の割合も減っていった。
    • おもな例として、イギリス人では鉄道技師のモレル、建築家のコンドル、フランス人では法学者のボワソナード、ドイツ人では軍人のメッケル、アメリカ人では農政家のケプロン、札幌農学校(北海道大学)教頭をつとめたクラーク、動物学者のモース、東洋美術研究家のフェノロサらが有名。
  • 参考:エンカルタ2007
関連
関連HP
北海道デジタル図鑑
・・・最先端の知識と技術を伝えたお雇い外国人
*2010.08.03

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