講談 |
こうだん |
- 寄席演芸のひとつで、釈台とよばれる小机を前に、張扇(はりせん)で叩きながら1人で話芸を演じる伝統芸能。
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- 歴史
- 戦国大名の側近にいた御伽衆(おとぎしゅう)が「太平記」などの軍記を読み聞かせたのが源流とされる。
- 17世紀前半(江戸時代初期)、寺社の境内で「太平記読み」の大道芸が現れ、辻講釈と呼ばれた。
- 元禄期(1688〜1704)(江戸時代前中期)には公許の講釈場(釈場)が生まれた。
- 軍談の中でも、とくに朗々と読む合戦の場面を修羅場(しゅらば)といった。
- 馬場文耕は町人の世界を描く世話物を開拓したが、1758年(宝暦8)(江戸時代中期)に美濃郡上の百姓一揆をとりあげたため獄門に処された。
- 「切られ与三郎」「鼠小僧(ねずみこぞう)」はじめ歌舞伎や人形浄瑠璃で舞台化されたものも多い。
- 明治になると、講釈にかわって講談と呼ばれ、盛行した。
- 日露戦争を境に衰え始め、大正〜昭和期にかけて新興の大衆芸能の登場や講談自体の内容のマンネリ化のため人気を失い、浪花節に水をあけられた。
- 第2次世界大戦中は国策への協力を強いられ、戦後はGHQによって封建的モラルの濃い演目が禁止された時期もあった。
- その後も復興の糸口をつかめず、テレビ時代に乗り遅れ、衰微が否めない。
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- 慣用句
- 「講釈師見てきたような嘘をつき」
- 講釈師(講談師)は、どんな荒唐無稽な話でも巧みな話芸で本当の事のように思わせることから、実際に見たわけでもないのに、あたかも見てきたように話す人などに使われる。
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関連HP |
講談協会 |
日本講談協会 |
2011.02.08 |