- 伏見稲荷大社(京都府京都市伏見区)が中心地。
- イナリとは、「稲生(な)り」の意味だったが、古代の帰化豪族がまつる神だった、その神像が稲を荷(にな)っている姿から「稲荷」の字を当てるようになったという。
- 狐は稲荷神の使いであるという俗信が生まれた。
- 狛犬のかわりに狐の像が置かれたり、狐の好物として油揚げが供えられたりしている。
- 中世から近世にかけて工業・商業が盛んになると、稲荷神は農業神の性格に加えて、商工業の神、屋敷の神としても信仰され、各地に勧請されていった。
- 関東では、田沼意次(おきつぐ)が紀州藩の小姓(こしょう)から大名、老中にまで出世したのは、邸内に稲荷をまつったからという話がひろまる。
- そのため居宅に小さな祠を設けて稲荷を勧請する武家が多くなり、後には町民の家にもまつられるようになった。
- 大阪では「薬弘法(こうぼう:空海のこと)、欲稲荷」として、商売繁盛・開運出世の代表的な神とされる。
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