農山漁村の郷土料理百選候補一覧 神奈川県
厚木市(飯山温泉) タニシ料理
  • 田んぼのサザエといわれる滋養たっぷりの珍味で、味噌味、味噌ダレをつけて串焼きにした田楽、玉子とじにしたタニシの柳川鍋、シコシコとした歯触りの刺身などが楽しめる。
厚木市(東丹沢七沢温泉郷) 猪料理
  • 猪肉といっしょにネギ、ハクサイをはじめ何種もの野菜を投げこんだ猪鍋。
相模原市 酒まんじゅう
  • 糀と冷ご飯を発行させて作る「まんじゅう酒」の酒汁で地場産の小麦粉を練り、まるめて平たくした中に小豆あんを入れ、丸くかたちを整え蒸しあげる。
    • 畑作が多い相模原では小麦を栽培しており、その粉でつくる「酒まんじゅう」は、それぞれの家庭の味があり、お客様へのご馳走としても喜ばれ、「養蚕の糸取りと酒まんじゅうができないと嫁には行けない」と言われるほど大切な行事食だった。
相模原市(旧津久井町) かんこ焼き<百選>
  • 津久井産の小麦粉を、渓谷の清い水で溶いた皮の中に山菜、秋のきのこなど四季折々の具をたっぷり入れて焼き上げた。 江戸時代から津久井に伝わる。
伊勢原市・秦野市・厚木市 大山豆腐料理
  • 江戸時代には、丹沢山系の大山阿夫利神社への参詣が盛んで、多くの参拝者を集めていた。
    • この門前町の豆腐がいつしか名物になり、「豆腐を食べなければ大山詣に行った気がしない」とまでいわれるようになった。
    • これは大山阿夫利神社が雨の神様で、農家の信仰が厚く、参拝に大豆が多く献供された。
    • それが神社から下され、名水といわれる大山の水によっておいしい豆腐が作られ、有名になったといわれている。
横須賀市 海軍カレー
  • 調理が簡単で、栄養バランスの良いカレーライスは、明治期の海軍の人気メニューとなるとともにふるさとに戻った兵士達によって全国に広まり、各家庭に定着した。
    • 横須賀は海軍とともに歩んできた街であり、この横須賀からカレーが広まったといえる。
    • 明治期の海軍レシピ「海軍割烹術参考書」をもとに当時のカレーライスを再現し、「よこすか海軍カレー」を誕生させた。
横須賀市佐島 へらへらだんご<百選>
  • 小麦粉と白玉粉を原料に手作りだんごを作り、あんこを絡めただんご。
    • だんごの形から「へらへらだんご」と呼ばれる。佐島の船祭りには欠かせない郷土料理。
横浜市 牛鍋
  • 横浜に最初の牛鍋屋が現れたのは、文久二年(1862)(幕末)の頃、伊勢熊という居酒屋で牛肉の煮込みをだした所、大盛況であったといわれている。
    • 戦前の横浜伊勢崎町は、銀座、浅草を凌ぐ興行のパラダイスだった。芝居小屋や洋画館、寄席、相撲小屋まであり、浜っ子ならその帰りに牛鍋屋へ寄って、財布を空にしないと粋じゃない、といわれた時代だった。
    • 当時は座敷に炭で火をついて回る威勢のいい男衆もいて、まさに横浜は活気にあふれていた。
サンマーメン
  • 多摩川と大井川の間の海沿いのエリアだけにみられる、横浜の隠れた郷土料理。
    • なぜか横浜の一部の地域でしか見られないこのラーメンは、一見ただの野菜あんかけののったラーメンのようだが、野菜のうまみと中でももやしのシャキシャキとした食感によって今なお愛されている。
鎌倉市 けんちん汁
  • 禅僧が中国から伝えた普茶料理の1つ、巻繊(ケンチェン)「豆もやしをごま油で炒め、塩・醤油で、味付けした物」を汁物にしたところから巻繊汁「けんちんじる」が、由来の一つで、もう一つの説として、鎌倉市にある建長寺のお坊さんが、料理に使うはずのお豆腐を崩してしまい、汁の中に入れて作ったことが、始まりなので、「建長汁」(けんちん汁)になったという説がある。
茅ヶ崎市 しらす丼
  • ふっくらとした釜揚げしらすのおいしさが堪能できる。
川崎市多摩区 のらぼう草のおひたし
  • アブラナ科の野菜で、おひたしは食べるときに醤油や出汁で割った醤油を少しかけ、のらぼう菜の香りと茎の甘味、歯ざわりを楽しむ。
湘南海岸 タコせんべい
  • 活きのいいタコをふんだんに使用した湘南の磯せんべい。
生しらす丼
  • しらす漁師の船上食として、熱々のご飯に獲りたての生しらすをそのまま乗せ、醤油を掛けて食べる漁師料理。
ふきのとう味噌
  • フキノトウは苦味が強いのでサッと湯がいて苦味を減らし、常備菜としてふきのとう味噌など利用する。
山菜・野草の天ぷら
  • 山菜や野草の旨みをそのまま味わえる。
はまさい
  • 資料なし
桃ゼリー
  • 1931(昭和6)年頃には桃収穫量を岡山県を抜き、全国日本一にもなった程、桃の歴史はあった。
    • 瑞々しい甘さが特徴の桃を、たっぷりの果肉と果汁でゼリーにし、上品なでフルーティな香りと優しい甘味を味わえる。
水なます
  • 新鮮なトビウオ、アジ、サワラの身を包丁でよくたたき、味噌を入れて混ぜ、そのうえに氷水を入れて、かき混ぜ、コップに入れて飲む。夏場の漁師の清涼飲料。
ナシのゼリー
  • 神奈川県名産の梨で作ったゼリー。
生クリーム入り大福
  • 大福に生クリームが入った、冷やして食べる新感覚の和菓子。
日月桃(じつげつとう)
  • 通常より1ヶ月程度早く収穫できる極早生品種の桃。
    • 小ぶりの実ながら食味や香りが良く、100年ほど前に横浜で誕生したといわれている。少量収穫の為に大変な貴重品とされている。
ゆで落花生
  • 堀り立ての生落花生を塩ゆでしたもの。冷凍すると保存もできる。
  • 「農山漁村の郷土料理百選」から作成(2010.04)