灯籠 |
とうろう |
- 風よけの火袋や笠などがついた戸外で使われる昔の灯火具で、寺社や庭園などで現在も使われている。
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- 歴史
- 仏教の伝来とともに(古墳時代後期〜)、中国から伝わったとされる。
- 奈良時代まではおもに寺院への献灯として石灯籠が使われた。
- 平安時代以降、灯火具の一種として、宮中や貴族の邸宅、神社などで釣灯籠も使われるようになる。
- 江戸時代になると、庭園や庶民の家の庭にも観賞用の石灯籠が置かれるようになる。
- 種類
- 台灯籠
- 寺院・神社の境内、大きな庭園、個人の庭などに置かれる足のついた灯籠。
- 基本的な構造は下から、基座(台座)、竿(さお)、中台、火袋、笠、宝珠からなる。
- 石灯籠
- 花崗岩などが使われる石の灯籠。
- 庭園に置かれる石灯籠は、寺社用を模して部分的に省略したものが多い。
- 古い石灯籠
- 当麻寺()=白鳳時代
- 春日大社の柚木(ゆのき)型石灯籠=平安時代
- 庭園の有名な石灯籠
- 釣灯籠
- 軒先などにつるす形式で、台灯籠の足部分が無く、笠の上に釣り手がつく。
- 火袋は円筒形、四角形、六角形などが多い。
- 寺院用や神社用は金属製、宮中や邸宅では鎌倉・室町時代まで木製が多かったが、江戸時代以降は茶の湯の影響で風雅なデザインの金灯籠がつくられた。
- 古い釣灯籠
- 厳島神社の鋳銅製の灯籠=1366(正平21)年(室町時代前期)
- 回り灯籠(走馬灯(そうまとう))
- 火袋を二重にして内枠に切絵をはって回転させ、絵が動いているように見せる玩具的なもの。
- 盆灯籠
- 盂蘭盆に死者を供養するためにつるす。
- この習俗は鎌倉時代頃に始まり、多くは木や竹の枠に紙や布をはって造花などをたらした切子灯籠がつかわれたが、江戸時代にはすたれ、盆提灯にかわった。
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- 木製灯籠は、風食や火災により保存が難しく現在、春日大社にある鎌倉時代の黒漆六角瑠璃釣灯籠が最古とされる。
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関連 |
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関連HP |
灯籠専門店 石日和 |
■埼玉県立歴史と民俗の博物館(埼玉県さいたま市大宮区)
2010/5/4 |
■鷲宮神社(埼玉県久喜市)
2010/5/3 |
■狭山池公園(東京都瑞穂町)
2009/10/11 |
■表参道(東京都渋谷区)
2006/2/22 |
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2010.05.12 |
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