ラジオ体操 |
らじおたいそう |
- 健康を保持増進するために、ラジオから放送される音楽と号令に合わせて行うリズミカルな体操。
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- 高齢化が進んだ最近では、身近な健康法として国民の間に定着しているが、第2次世界大戦前や戦時中は国民の集団意識を高める国策としての側面があった。
- ラジオ体操には、戦前につくられたラジオ体操第1、第2、第3、戦後につくられた改訂版、再スタートしたときにつくられた再改訂版がある。
- 現在使われているのは再改訂版のラジオ体操第1、第2。
- それぞれ約3分間で13の基本的な動きをする体操。
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- 歴史
- ラジオ体操はアメリカで1925(大正14)年、メトロポリタン生命保険が、保険の普及と健康増進によって死亡率を低下させ自社の利益増大を図ろうという目的で始めた。
- 日本ではこれをヒントに、当時の逓信省簡易保険局長が発案する。
- 文部省、NHKの協力で、ラジオ体操考案委員会がスウェーデン体操、デンマーク体操、リズム体操などを日本風にアレンジして独自の体操をつくりだした。
- 日本で始めてのラジオ体操は、1928(昭和3)年8月、国民保健体操としてNHKからラジオ放送された。
- 同年11月1日からは昭和天皇の即位御大典記念事業の一つとして定時放送になり、ラジオ体操の別名で呼ばれるようになった。
- 当初は東京地域だけの放送だったが、非常に好評で、翌1929(昭和4)年2月から全国中継番組になった。
- 当時は戦争への道を歩み始めていた時代であり、集団で同じ動きをするラジオ体操は、国民の集団意識を高め、国民精神の高揚に役立つとの考えから、健康増進の目的から逸脱して、国策としてラジオ体操を政治的に利用する動きが生まれた。
- 戦争中は国民心身鍛練運動として、国民の義務へと変わっていった。
- 第2次世界大戦後は1週間の休止の後に再開した。
- GHQが軍国色の濃いラジオ体操に難色を示したため、1946(昭和21)年から戦時色を払拭したリズミカルで優美な、号令をかけない体操で再出発したが、食糧不足などの社会的な混乱の中で、翌1947(昭和22)年に廃止となる。
- しかし、終戦直後の混乱期が過ぎると、再びラジオ体操復活の声が高まり、1951(昭和26)年から新しく制定した体操、音楽によって、再スタートした。
- その後は次第に職場、学校で健康のために体操する人々が増えてきた。
- 職場などで第1では運動量が足りないという声があり、1952(昭和27)年、運動量を増やした現在の第2が制定された。
- 現在でも午前6時30分にラジオ第1、午後3時にラジオ第2で放送されている。
- 1957(昭和32)年にはテレビ体操(NHK)も始まる。
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- みんなの体操
- 進む高齢化社会にふさわしい新しい体操も求められたことや、国連国際高齢者年であったこともあり、1999(平成11)年、当時の郵政省がNHKと全国ラジオ体操連盟の協力のもとに発表した。
- 名称は公募による。
- 特徴
- ラジオ体操よりもゆっくりとしたテンポである。
- 血行促進に効果のある8つの基本動作からなる。
- 立ってでも、座ってでもできることなど。
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関連HP |
全国ラジオ体操連盟 |
かんぽ生命
・・・ラジオ体操・みんなの体操
・・・・・・動画 |
■ラジオ体操の会場 大宮公園(埼玉県さいたま市大宮区)
2010/5/4 |
2010.05.16 |
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