植物 |
稲 |
いね
Rice |
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- コムギ、トウモロコシと並ぶ世界の三大穀物の一つ。
- その穀粒である米が世界で最も多くの人々の主食となっている。
- 一般にイネと呼ばれるのはアジアイネで、野生種から品種改良された栽培イネ。
- イネは、日本では冬を越すことはなく、一年草として栽培されるが、熱帯では何年も生きることがある。
- 米
- 日常、主食として食べている「白米」は、雌蕊(めしべ)の子房が育ってできる果実である穎果(えいか)の胚乳の部分で、籾殻(もみがら)は、護穎(ごえい)と内穎(ないえい)に相当する部分。
- 穎果に籾殻がついたままの状態は籾(もみ)、籾殻を取り除いた状態は玄米、胚芽と糠層(ぬかそう)は米糠(こめぬか)と呼ばれる。
- 栄養価の高い米糠を取り除いた白米は、栄養的には劣った食物といえ、白米食は脚気(かっけ)などの疾患の原因となる。
- 日本や東アジアでは米からデンプンを抽出し、発酵させて酒を作る。
- イネ(アジアイネ)には日本型(japonica:ジャポニカ種)とインド型(indica:インディカ種)がある。
- 日本型
- 温帯地方や熱帯でも標高の高い所で栽培。
- 精白した米は飯にすると粘りが強く、味は比較的濃厚。
- 日本列島には栽培イネが長江下流域の江南地方から伝わった。
- インド型のイネ
- 飯にしても粘りが少なく、味は淡泊。
- 熱帯の主要米産国で栽培されている。
- 世界全体ではインド型のイネの栽培面積・生産量は、日本型のイネに比べてはるかに大きい。
- 栽培
- 水稲(すいとう)と陸稲(りくとう:おかぼ)
- 水稲
- 灌漑水を用いたり、水をたたえた耕地に栽培するイネ。
- 陸稲
- 栽培時期によって、インドやビルマでは雨季に栽培する晩生種はアマンaman(冬米)、早生(そうせい/わせ)種はアウスaus(秋米)、乾季に栽培するイネをボロboro(夏米)と呼ぶ。
- 「稔るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」という言い回しがあるが、野生のイネ属の植物は、穎果が熟すと、穂から穎果を脱落させる性質があり、穂が重くならないので垂れることはない
- 頭を垂れるのは、人類に品種改良された栽培イネだけ。
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■拝島 下の川(東京都昭島市)
2011/9/18 |
■日本人と自然・・・国立科学博物館日本館(東京都台東区)
2011/2/16 |
■稲の穂の模型 「食と農」の博物館(東京都世田谷区)
2009/12/25 |
■水田のイネ 諏訪湖近く(長野県諏訪市)
2009/8/18 |
2011.01.15 |
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