リニアモーターカー Linear motor car
(和製英語)
  • 軸のない直線運動をする電気モーターであるリニアモーターを駆動して走行する電車。
  • 英語では”Magnetic Levitation Train”または”Maglev”という。
  • 通常の電車のようにレールの上を車輪で走行する「鉄車輪式」と、磁界を利用して、ガイドウェーと呼ばれる軌道上を、浮かんだ状態で推進させる「磁気浮上式」がある。
    • 通常、リニアモーターカーといったら磁気浮上式を指すことが多い。
  • 鉄車輪式
    • これまで日本で営業運転をしているリニアモーター方式電車のほとんどがこの方式。
    • 時速100km以下の比較的低速で運行される。
    • 都営地下鉄大江戸線(東京都)、大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線(大阪府)、神戸市営地下鉄海岸線(兵庫県)、福岡市営地下鉄七隅線(福岡県)など。
  • 磁気浮上式
    • ガイドウェーと接触しないので、時速500km以上の速度を出すことができる。
    • 電磁サスペンション方式(吸引方式)
      • 車両の電磁石で車両が浮上する。
      • 長所:通常の電磁石を利用するため導入・運用コストを抑えることができる。
      • 短所:電磁石とガイドウェーの距離が約10mmになるように監視し、車両がガイドウェーに当たらないように調整しなければならない。
      • 2002(平成14)年、中国・上海市で空港と市街地の約30kmを7分で結ぶ営業最高速度時速430kmの世界初で唯一の営業高速リニアモーターカー、上海トランスラピッドが開通。
      • 2005(平成17)年、愛知万博に合わせて愛知県名古屋市東区と豊田市の約9kmを結ぶ、最高時速100kmの愛知高速交通東部丘陵線(愛称、リニモ)が開通。
    • 電動サスペンション方式「反発式」
      • 車両の超伝導磁石と、ガイドウェーのコイルなどとの反発力によって車両を浮上させる。
      • 長所:この方式は安定しており、監視や調整の必要がなく、ガイドウェーと車両との間は、一般に100〜150mmと比較的広くてもよい。
      • 短所:ふつうの電磁石よりも高価な超伝導磁石を利用し、超伝導磁石を低温にしておくために液体ヘリウムなどを利用した冷却システムが必要。
      • JR鉄道総合技術研究所及びJR東海が研究開発しているものはこの方式。
  • 参考:エンカルタ2007
関連HP
JR東海超電導リニア公式ホームページ
鉄道総合技術研究所実験線(山梨県都留市) ビデオ映像あり動画

2007/9/5
2011.10.01

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