鏡開き かがみびらき
  • 正月に供(そな)えた鏡餅を下げて汁粉(しるこ)雑煮(ぞうに)にして食べる行事。
  • 一般に1月11日に行われるが、4日や7日に下げる所もある。
  • 古くは1月20日であったが、3代将軍徳川家光忌日(きじつ・きにち)に当たるため、11日に行われるようになったともいう。
  • 鏡餅は刃物で切らずに、手で割ったり(つち)で叩いたりして小片にする。
    • ヒラキは開くという通常の意味だけでなく終了することの(い)み言葉でもあり、鏡餅を下げることで正月の期間が終わり、通常の生活が再び始まることも意味した。
  • 農家では入れとか田打ち正月といって、門松のマツや洗米、鏡餅の一部を持って田畑に行き、儀礼的に土に鍬を入れて豊作を祈願したり、カラスが供え物を食べるかどうかで年占をした。
    • 同時に倉開きや臼(うす)起こしをする風習もあり、年末に閉めた倉をその年初めて開けたり、寝かせておいたを起こして儀礼的に米つきをした。
  • 武家では鎧兜をおさめた(ひつ)を開ける具足開きを行った。
    • この風習は今日も剣道など武道場の鏡開きとして受け継がれ、初稽古(はつげいこ)の後に鏡餅で汁粉を作って食べる。
  • 商家でも蔵開きや(ちょう)祝いを行った。
  • 一般に儀礼的な仕事始めは正月の松の内に行う事例が多く、農家でも正月2日や4日に初仕事として鍬入れをする所が少なくない。
  • 11日は、月を10日ごとに区切った場合には2旬目の最初の日で縁起のよい日ではあるが、15日単位の月齢を基準としたの原理とは異なる。
    • また、家光に因(ちな)んだ由来が示すように比較的新しく設定された行事日といえる。
    • しかし、この鏡開きによって大正月が終わり、新しい生活の開始を告げる区切りとしての意味合いは今日でもみられる。
  • 参考:エンカルタ2007
関連HP
鏡開き(日本文化いろは事典ページ)
2012.01.11

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