- 元素記号 N
- 1772年(日本−江戸時代中期)、イギリスの物理学者ダニエル・ラザフォードが分離し、1776年ごろ、フランスの化学者ラボワジェが元素気体であることを確認した。
- 窒素は熱した銅または鉄の上に空気を流すことにより、大気から得られる。
- 酸素を銅や鉄の酸化物の形にして取り除くと、窒素と不活性ガスの混合物が残る。
- 液体窒素は液体酸素よりも沸点が低いので、液体空気を分別蒸留し、先に留出した窒素を集めることにより純窒素が得られる。
- 窒素は大気の容積の約5分の4(78.3%)を占める。
- 不活性で、燃焼や呼吸のプロセスで酸素の希釈剤の役割を果たす。
- 植物の窒素固定
- 植物栄養の主要元素であり、土壌中の根粒菌は大気中の窒素を硝酸塩などに変え、植物が吸収できるようにする。
- このプロセスを窒素固定と呼ぶ。
- タンパク質に含まれる窒素は動物組織の重要な成分。
- 窒素元素は鉱物中に化合物として存在し、硝石やチリ硝石が商業的に重要。
- 利用
- 重要な用途は、アンモニアの合成。
- 化学工業で用いられる窒素のほとんどは液体空気の分別蒸留により得られる。
- この窒素を使ってアンモニアを合成する。
- アンモニアからは肥料、硝酸、尿素、ヒドラジン、アミンなどの多種多様な主要化学製品が作られる。
- さらに、アンモニア化合物は一般に笑気とよばれる無色気体、亜酸化窒素の製造に用いられる。
- 亜酸化窒素は酸素と混ぜて、外科用麻酔薬に使われる。
- 液体窒素は低温学分野で冷却剤としてひろく利用されてきた。
- 1980年代に窒素の沸点で超伝導性になるセラミック材料が出現し、冷却剤としての利用はいっそう増している。
- 近年では、いわゆるニュー・セラミックスとして、窒化ケイ素、窒化ホウ素などの用途がひろがっている。
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