雨乞い |
あまごい
Rain Making |
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- 用水路などの灌漑施設が発達していなかった時代、雨は作物の出来を左右するため、特に農耕民の間で雨乞いが広く行われていた。
- 狩猟民、牧畜民にとっても、獲物や家畜の餌である植物の生育に必要であることから、雨乞いを行う例は多い。
- 王や首長の重要な役割の一つ。
- 雨乞い師と呼ばれる専門家がいる社会もある。
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- 雨乞いの型
- 神に祈る
- 雨または水を司る神に祈願する方法。
- メキシコのアステカ時代には、人間を生贄(いけにえ)にする人身供犠(ひとみごくう)を行って雨を祈願した。
- この場合、生贄にされたのは、渦や竜巻を連想されるつむじが頭に2つある幼児だった。
- 古代ギリシャ、古代ローマでも神に祈った。
- 日本でも神社にこもって雨をひたすら祈った。
- 神を困らせる
- 人間が降雨をコントロールできるという考えに基づいたもので、神を困らせ、雨を強要するやり方。
- メキシコの農民は、聖人像を、タイでは仏像を炎天下の畑に放置した。
- 逆にフランスでは聖人像を、ミャンマー(ビルマ)のある部族は仏像を、水の中に沈めた。
- 日本では長野県の地方では、道祖神を縄でしばる、如来像を川にひたす、和歌山県では地蔵をしばって池に放り込む例があった。
- 水神や竜神がすむとされる神聖な泉、池、滝壺などに汚いものをわざと投げ入れると、それらの神が怒って雨を降らすとする例が日本各地にある。
- 雨を連想させる
- 雨を連想させる行為を行うことによって本当に雨が降るとする、類感呪術(模倣呪術)的な方法。
- 火を焚いて煙をのぼらせて雨雲をつくる、水をふりまいたり、太鼓などの音で雷をまねして雨を降らせる。
- 山の頂上で火を焚き、生木などを燃やして黒煙を出す、霊泉や神社からもらってきた水を田畑にまく、鉦(かね)や太鼓で大きな音をたてるなど、日本には例が多い。
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関連HP |
鶴ヶ島市(埼玉県)
・・・脚折雨乞(すねおりあまごい) |
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■「雨乞いの男」像 二宮神社(東京都あきる野市)
2006/11/26 |
2010.03.27 |
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