- およそ1500種に及ぶ。
- 体の中心から腕の先までの長さ、幅長が、成体でも1〜2cmしかないものもあるが、幅長65cmに達するものもある。
- ヒトデ類はあらゆる深さの海洋に豊富に生息している。
- 体のつくり
- ヒトデ類はふつう、かなり硬い体をもちゆっくりはいまわる。
- 口は下向きについており、ここを中心に多くの腕が放射状に伸びている。
- それぞれの腕には管足が列になってついており、はったり、吸着したり、採食したりするのに使われる。
- 腕の長さは様々で、ふつうは5本あるが、4本や6本、あるいはそれ以上の腕をもつものも少なくない。
- 肛門をもたないものが少なくなく、肛門をもつ場合は体の上面にある。
- 皮膚は強靭(きょうじん)でざらざらしており、ふつうは棘(とげ)が生えている。
- 大きな消化管や、複雑な体腔系をもつが、脳はなく神経系も単純である。
- 行動
- ヒトデ綱の動物はそれなりに発達した触覚、嗅覚(きゅうかく)、味覚をもち、光に対しても反応する。
- 食べものの種類はきわめて多様で、海底の堆積物(たいせきぶつ)まで含まれる。
- 小さな動物は丸のみできるし、大きな獲物であれば、胃を反転させて口から外へ突き出し、体の外で獲物を消化する。
- なかには、二枚貝の貝殻を腕でこじ開け、貝殻の間に胃をすべり込ませて中身を食べるものもある。
- 繁殖
- ほとんどのヒトデ綱の動物は雌雄異体で、海中に放精、放卵をする。
- そこで受精が起こり、初期の発生が始まる。
- まれに、体内で受精し、発生が生殖巣内で行われる保育卵胎生のものもある。
- 体の部分を再生する力をたいていもっており、なかには、再生力をごくふつうに無性生殖の手段としているものもある。
- この場合、切れた体の一部分からそれぞれ新しいヒトデが再生される。
- 生態
- 食べものの種類が多様で、個体数が非常に多くなることがあるので、特定の生息環境にすむ生物群集にとって大きな影響を及ぼすことがある。
- 条件によっては、有害動物となることもある。
- カキの養殖に損害を与えることもあり、オニヒトデはときどき大発生してサンゴを食い荒らし、サンゴ礁に被害を及ぼす。
- まずくて栄養分もないので、成体のヒトデを食べる動物はほとんどいない。
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