中国
陰陽五行説 いんようごぎょうせつ
  • 中国人の思想の根底にあるものとして伝えられてきた世界観の一つで、古くからの陰陽説と五行説とを組み合わせ、世界に起こるあらゆる現象を説明する基本となる理論。
  • 戦国時代(日本-弥生時代前期)に一定の形をとり、漢代(日本-弥生時代中期)にほぼ完成した。
  • 本来、陰は山の日陰(北側)、陽は日当たり(南側)を指すが、そこから明と暗に転化、ひいては天地、男女、消極的・積極的など対比する陰陽二気へと発展し、次いで、陰陽は万物の生成変化を生ずる二大要素とみなされるに至った。
    • 陰陽はすべての対立し循環するものの二元的原理として、中国人の思考法を決定する根拠となった。
  • 五行とは万物を構成する木・火・土・金・水の五元素をいい、それぞれの元素は互いに他の元素に転化するとする。
    • 転化の仕方は学派によって異なるが、一例として、王朝交代の理論付けに応用された前3世紀の鄒衍(すうえん)の説では、金の属性をもつ王朝は木の属性をもつ王朝に勝ち、火は金に、水は火に、木は土にそれぞれ勝つというように導かれる。
  • 陰陽説と五行説は本来別々のものであったが、この両者が結び合うことで哲学的に深化され、また一方で民間信仰や占術などと結びついて迷信の原因ともなり、日本にも伝わって陰陽道(おんみょうどう)を成立させた。
  • 参考:エンカルタ2007
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20110612

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