2010.01.04 |
- 逃げ続けて70年 タイワンザル・リス伊豆大島で大繁殖
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- 大島で、台湾原産のタイワンザル、タイワンリスが大繁殖し、住民を悩ませている。
- もともと、島にはサルもリスもおらず、1930(昭和5-)年代半ば、地元の動物園から逃げた群れが野生化したとみられる。
- 長年駆除が進まない間に、サル20匹が4千匹近くに、リス30匹にいたっては数万匹と、もはや数えられないほど増えてしまった。
- 特産のアシタバやツバキの実などの被害も深刻化している。
- タイワンリスの好物は、島特産のツバキ油の原料となるツバキの実。
- 熟す前の若い実をかじっては、木の下に落とす。
- 「リスがいなければ、油の生産量は倍になるはずだ」と、ツバキ油を製造する高田製油所社長。
- サル、リス繁殖の原因は戦前にさかのぼる。
- 1935(昭和10)年、島内の動物園からタイワンリス約30匹が、1939(昭和14)年ごろタイワンザル20匹が逃げたと伝えられている。
- 野生化したサルやリスは生息域を広げた。
- 都の2006年(平成18)の調べでは、サルは最大で3750匹。
- リスは計数不能としている。
- 農産物の被害は、2007(平成19)年はサルが374万円、リスが231万円になった。
- 島の生態系への影響も心配される。
- 「鳥の巣を狙って卵を食べるので、鳥類の生息が脅かされる可能性もある」と、リス類の生態に詳しい森林総合研究所多摩森林科学園の林典子主任研究員。
- 島民から駆除の要求が強まったのは、農作物被害が目立ってきた2000(平成12)年ごろ。
- 一方で、駆除の主体となる町の経費は乏しく、対策が進まなかった。
- 都は2008(平成20)年度から、毎年補助金約2900万円を町に出して駆除を開始。
- 都は5年間で撲滅を目指すという。
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