- アメリカ、カナダ、オーストラリアではデイライト・セービング・タイム(daylight saving time (DST))という。
- 歴史
- 1908(明治41)年、イギリスで、時刻を早めればそれだけ早く仕事にとりかかり、従って早く起き、早く寝ることになり、灯火の節約になるという経済的理由と、新鮮な空気を吸い日光に長時間触れるので健康増進にもなるという主旨で、日光節約法案が議会に数度にわたり提出、否決が繰り返された。
- 第1次世界大戦中の1916(大正5)年、突然ドイツが経済上の理由から夏時刻法を採用し、4月30日午後11時に時計の針を1時間進め、10月1日午前1時に元に戻した。
- オーストリアも同時にこれを採用、オランダ、デンマークもこれに続いた。
- イギリスも同年5月21日に時計を1時間進め、10月に元に戻した。
- 続いてヨーロッパ諸国が採用した。
- 戦後もヨーロッパ諸国、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、南アメリカの主要国が採用した。
- 今日、世界で夏時刻を実施している国はアメリカ(州ごとに決める)、ロシア連邦をはじめ約70か国にも及ぶ。
- 日本
- 1940(昭和15)年、燃料節約のうえから問題にされたことがあったが立ち消えとなった。
- 1948(昭和23)年、政府が国会に夏時刻法を提出、採択され、4月の第1土曜日、午後12時(この年と翌々年からは5月に繰り下げ)から9月第2土曜日に次ぐ日曜日午前0時まで夏時刻法を施行した。
- しかし夏時刻は日本の風土には適さず、農家をはじめ一般に歓迎されず、4年後の1952(昭和27)年に廃止された。
- 1995(平成7)年頃から一部の国会議員が省エネを目的として、導入の検討を行っては立ち消えとなることを繰り返している。
- 一部の都市で実験的に行ったことはある。
- 制度が導入されないおもな理由
- 日本は東西に細長いため、東と西で日の出・日の入りの時刻に大きな差があり、全国一律は不適。
- 日没後も蒸し暑いため、帰宅後の冷房需要が大きい。
- 日本の周辺国の多くはサマータイム制を導入していない。
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