- 柳宗悦の説明によると、
- 「民芸は民衆的工芸の略語で、普通の民衆が使う実用品のことをいい、家具調度品類、衣服、食器、文房具などが含まれる。
- 民芸は基本的に機械を使わない、手作りの工芸品で、一人の芸術家による一品だけ制作しただけの作品ではなく、無名の工人の集団分業作業によって多量に生産され、安い値段で売られたものである。」
- 民芸は地方の工芸なら何でもよいわけではなく、柳宗悦がいいと思ったものだけである。それは、機能的で自然で簡素な美だった。
- 柳宗悦が民芸品としたものは、現在では美術館などでしか見ることができず、「民芸」という言葉だけが観光地のみやげ物などで使われている。
- 現代において、作家により新作の民芸品の創作が行なわれているが、本来の民芸は無名の工人集団によるものであり、それとは矛盾してしまうという。
- しかし、日本における工芸・デザインの歴史として見つめ直すことには意義があるという。
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