漢字 |
かんじ |
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- 日本、朝鮮半島、ベトナムに伝わり使われた。
- 日本と韓国では現在でも使われている。
- ベトナムでは、フランスの植民地になったことから、ローマ字が使われるようになった。
- 北朝鮮では、漢字を廃止して、朝鮮語用の文字であるハングルだけが使われている。
- ローマ字やアラビア文字と違って、1字だけで意味を表す「表意文字」。
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- 漢字の作られ方
- 象形:具体的な物の形を基にした。
- 指事:抽象的な意味
- 会意:文字の組合せ
- 「東」:象形によって作られた「木」と「日」を組合せ、上りかけた太陽が木を通して見える様子を表す。
- 形声:意味を表す部分と、単語の音を表す部分との組合せ。漢字はこの形声が最も多い。
- 「枝」:「木」によって、この漢字が表す単語が木に関係することを示し、「支」は「えだ」という意味の中国語の単語が、「支」という漢字の表す音と同じ音で発音することを表している。
- 仮借:基の漢字があって、その漢字が表す音と同じ音で発音される別の単語にも、その漢字を転用する方法。
- 「求」:元々は象形文字で「皮の衣」の意味だったが、「もとめる」という意味の中国語と同じ発音だったため、「もとめる」という意味を表す漢字としても使用されるようになった。
- 転注:ある漢字を、それが表す意味と同じか、または似た意味を持つ単語を表すのにも使う。:
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- 漢字の歴史
- 漢字の最も古いものは甲骨文字。
- 金文:
- 籀(ちゅう)文:
- 隷書:
- 楷書:
- 草書、行書:隷書、楷書をより簡略化。
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- 日本における漢字
- 日本に漢字が伝わったのは、1世紀頃。
- 「万葉仮名(まんようかな)」:
- 漢字の意味を考えずに、音だけを利用して日本語の単語を記したもの。
- 「平仮名」、「片仮名」:
- 平安時代、万葉仮名を極端に簡略化したり、その一部を取り出したが作られた。 (→仮名参照)
- 中国語から大量の漢語を借用したことにより、それまでの日本語にはなかった、撥音(はつおん)の「ん」、促音の「っ」が、日本語の新しい音として使われるようになった。
- 日本語の漢字の特徴
- 「訓読み」がある。
- 中国語で表していた音とは無関係に、これらの漢字に日本語でその意味に対応する単語の音を当てたもの。
- 元からあった日本語に使われている。
- 「山」を「やま」、「来」に「る」を付けて「来る」とし「くる」と読む。
- 「音読み」
- 中国での漢字の発音を日本語の音韻体系に合せて変化させたもの。
- よく「日本語と中国語の読み方が似ているものがある」というが、中国語を日本に輸入しているのであるから、当たり前のことである。
- 例: 「山」を「サン」、「来」を「ライ」
- 「呉音」::
- 六朝時代(222-589)の揚子江の河口地帯で話されていた中国語の発音。
- 「漢音」:
- 唐の時代(618-907)、長安(現、陝西省西安市)で話されていた中国語の発音。
- 「国字」:
- 日本で独自に作られた漢字。
- 訓読みだけで音読みを持たない。
- 「峠」、「働」、「畑」
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- 簡略化
- 覚えなければならない字が多く学習に時間がかかるなど、問題点が指摘され、漢字全廃論もあった。
- 中国でも同じ問題が指摘され、「簡体字」が生まれた。→中国語参照
- 漢字の数をできるだけ少なくするため、第2次世界大戦後、当用漢字表、常用漢字表が制定された。
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- 漢字が直面している問題点
- コンピューターで、漢字などを扱えるようにユニコード Unicode が1993年にISO(国際標準化機構)とIEC(国際電気標準会議)によって制定された。
- しかし、日本、中国、韓国などで微妙に違う字体や、旧字体と新字体で似ているものを一括りに1文字にしてしまった。
- これは、漢字の意味を理解できないアメリカ人などの技術者が主導で決めているからである。
- 文化を破壊するものだという声が上がっている。
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関連 |
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2010.2.21 |
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