ギター |
Guitar |
- まるい響孔、くびれた胴、指板上を区切る金属棒であるフレット(fret)のついたネック(neck)(棹:さお)をもち、6本の弦が張られるリュート属の弦楽器。
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- 弦はネック(neck)の頭部で糸巻に取り付けられ、もう一端は響板に接着され弦振動をボディに伝える役目のブリッジにつながれる。
- 上3本の弦は動物の腸(gut)が素材のガット弦かナイロン弦、そのほかは金属弦。
- 左手の指でフレットを押さえて音高を決め、右手の指で弦を弾(はじ)く。
- すべての弦に金属弦を用いたギターには、小さく薄い三角形の板であるピック(pick)で弦を弾くものもある。
- 歴史
- ギターに似た楽器は古代からあったが、ギターという楽器について初めて記(しる)されたのは14世紀(日本-室町時代前期)。
- ギターはオリエントを起源とし、中世後期にスペインに伝わったと推定されるが、スペインでは16世紀(日本-戦国時代)までは貴族がギターに似た形のビウェーラを用い、中流以下の階級がギターを用いていた。
- 16〜17世紀(日本-戦国時代〜江戸時代前期)にヨーロッパのほかの国にも広まった。
- 18世紀半ば(日本-江戸時代中期)には複弦を1セットとしたコースが1本ずつの弦にかわり、6本めの弦がそれまでの5弦の上に加えられ、現代の形になった。
- 種類
- スペインとラテンアメリカでは、低音のコントラバスから高音のトレブルまで、さまざまな音域の楽器が使われ、弦の数も一様ではない。
- フラメンコ・ギター
- スペインのアンダルシア地方で踊りや歌の伴奏楽器として発達した。
- 弦高が低めであるため、強音時には弦が指板に触れて独自の音色を生む。
- 奏法上は、複数の弦を指の爪で掻(か)き下ろすラスゲアードが特徴的。
- 12弦ギターは通常の6弦ギターであるウェスタン・ギターを複弦化したもの。
- フォーク・ギター
- ブルース、フォーク、カントリー音楽などに多く使われる楽器で、1960年代(昭和35-)のフォーク・ブームによって、手軽で高度な歌伴奏の楽器として世界的に定着した。
- 多く使われているのはドレッドノート・タイプと呼ばれる、大型でくびれの比較的弱いもので、フィンガー・ピッキングにも、ピックによるストロークにも適している。
- スチール製の弦が張られ、6弦のものとともに、複弦6コースの12弦ギターもよく用いられている。
- ハワイアン・ギターあるいはスティール・ギターは、演奏者の膝の上にのせて、ネックに沿って金属の棒をすべらせながら、金属弦を押えて演奏する。
- この種のギターでは、1本の棒で弦を押えるために限定されたコードしか演奏できない。
- エレキ・ギター(エレクトリック・ギター)は、1930年代(昭和5-)にアメリカ合衆国でポピュラー音楽用として発展した。
- ピックアップによって弦の振動を電気信号に変え、アンプで増幅してスピーカーから音を出すギターで、1930年代に開発された。
- アンプで増幅することにより豊かな音量が得られるだけでなく、ピックアップの複数化やエフェクターの使用などにより、音色の変化も多彩である。
- 現代のギターは電気を使うエレキギターと使わないアコースティックギターに大別される。
- クラシック・ギターは、スペインの作曲家フランシスコ・タレガやギター奏者セゴビアの活躍によって、その存在が知られるようになった。
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関連 |
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- 2006(平成18)年時点で長野県がギターの出荷額・生産量が24年連続日本一。
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関連HP |
ヤマハ株式会社
・・・楽器解体全書
・・・・・・エレキギター
・・・・・・クラシックギター
・・・・・・フォークギター |
*2012.05.11 |
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