鉱物・宝石 |
ダイヤモンド |
Diamond |
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- ダイアモンドともいい、ダイヤ、ダイアと略される。
- 金剛石ともいう。
- ダイヤモンド(diamond)という名は、ギリシャ語で無敵を意味するアダマス(adamas)に由来する。
- まちがいなくダイヤモンドだと思われるものについての記述が初めて現れるのは、1世紀(日本-弥生時代中期)のローマの文書。
- 天然の物質の中でもっとも硬い宝石。
- 4月の誕生石。
- みごとな光輝ゆえに、宝石の中でも王座を占めている。
- 純粋な炭素の鉱物で、宝石以外にも様々な工業目的に使われている。
- カラットとグレード
- カラット
- ダイヤモンドなど、宝石の重さの単位。
- ポイントという単位を使うこともあり、1ポイントは0.01カラット。
- 「4つのC」
- 宝石としてのダイヤモンドの品質によって決められるグレードの目安。
- カラットcarat、色color、カットcut、透明度clarity。
- 色
- 無色またはそれに近いもの。
- ほとんど無色のものと、わずかに青みを帯びたものとが最高とされるが、数が少なく高価である。
- 多くは黄色みを帯びたもので、価値が下がるのがふつう。
- カット
- 光が最高に分散するよう正確になされているかどうかが、評価の基準。
- カット
- 全部で58面のファセット(切子面)をもつブリリアント・カットという形にカットすることが多い。
- 性質と特徴
- モース硬度で10という最高値を与えられており、最も硬い物質の基準となっている。
- ただし、ダイヤモンドの硬度はどこでも一定というわけではなく、ひとつのダイヤモンドでも、結晶の面の方向によって硬度が変わる。
- 同じ面でも、削る方向によって硬度は異なる。
- 輝きの秘密
- 光の屈折
- 宝石としてのダイヤモンドの価値を高めている特徴は、光輝(ブリリアンシー)とファイア(7色の光を出す性質)。
- 光学的性質である屈折率と分散性が、天然の無色透明の石の中で最も高い。
- 屈折率が高いので、適切な角度に面をカットすると、入射光がすべて内部で反射して、再び外に出てくるようにできる。
- そのために、他の石にはない光輝が現れる。
- 光の分散性が高いために、白色光が虹色(にじいろ)に分離されやすく、石を正しくカットしたときに、虹色のきらめき(ファイア)を見せる。
- ダイヤモンドの中には、日光や紫外線を浴びると燐光(りんこう)を出すものがあり、その色は淡い青であることが多いが、黄、オレンジ、乳白色や赤色の蛍光を放つものもある。
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- 高い熱伝導率
- ダイヤモンドの重要な性質として、熱をよく通すが、電気は通しにくいという性質がある。
- 熱伝導性がよいため、さわるとひんやりする。
- この特徴を利用して、人工のダイヤモンド薄膜の上に集積回路を作る方法が開発されている。
- 集積回路に電流が流れるときに出る熱を、早く逃がすための放熱板として利用する。
- ダイヤモンドは酸やアルカリに強いが、空気中など酸素の存在するところで熱すると800°C程度で燃えてしまい、二酸化炭素になる。
- 人工ダイヤモンド
- 模造ダイヤモンド
- ダイヤモンドは高価なので、模造品も多くつくられた。
- 水晶やジルコン、近年では、キュービック・ジルコニアという、ジルコニウムとイットリウムからつくられる合成物質が使われる。
- 合成ダイヤモンド
- 1955(昭和30)年、アメリカのゼネラル・エレクトリック(GE)社がダイヤモンドの合成に成功した。
- GE社の発表後、スウェーデンのASEA社が、2年前の1953(昭和28)年に合成に成功していたことがわかった。
- 日本では、1962(昭和37)年、合成に成功している。
- 現在、大量生産されている合成ダイヤモンドは、数分の1ミリメートルの小さいもので、ほとんどは工業用に利用されている。
- 工業用ダイヤモンド
- 最もも硬い物質であるところから、研磨剤としての用途が多い。
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- 歴史上有名なダイヤモンド
- 「偉大なアフリカの星」
- 世界最大のダイヤモンドとして有名な「カリナン」。
- 1905(明治38)年、南アフリカのプレミア鉱山で発見され、トランスバール植民地の政府からイギリス国王エドワード7世に献上された。
- カットする前の原石は3106カラット(621g)もあった。
- これをカットして得られた105個のダイヤモンドの重量は、合わせて1063カラット(213g)になった。
- なかでも大きいものは、ペアシェイプの有名な「偉大なアフリカの星」。
- 重量は530.2カラット(106g)あり、カットされた現存のダイヤモンドとしては世界最大。
- イギリス王室の笏(しゃく)にセットされ、ロンドン塔内で永久展示されている。
- . 「プレジデント・バルガス」 など
- 1938(昭和13)年、1938年にブラジルで発見された「バルガス」は、原石が726.6カラット(145g)あった。
- 1945(昭和20)年、29個の宝石にカットされ、合わせて411カラット(82g)になった。
- その中で最大の48.26カラット(9.7g)でエメラルド・カットのものに「プレジデント・バルガス」の名がつけられた。
- 1934(昭和9)年、ほとんど同じ重さの726カラット(145g)の「ヨンカー」が、南アフリカのプレミア鉱山近くの砂鉱床で見つかった。
- 今までに発見された大きなダイヤモンドの中で、色と純度が最もみごとなのがこの「ヨンカー」。
- 142.9カラットから3.53カラットまでの13個にカットされ、重量は合計695.10カラット(139g)になった。
- ほとんどがエメラルド・カットを施(ほどこ)されている。
- 1967(昭和42)年、南アフリカのレソトで、「レソト」が発見された。
- 重さはカットする前で601.25カラット(120g)だった。
- これは18個、合計242.5カラット(48.5g)のダイヤモンドにカットされた。
- 呪われた「ホープ」など
- 最も古いもので有名なダイヤモンドに、カットして240カラット(48g)あったといわれるインド産の「グレート・ムガル」がある。
- これは1650年ごろ(日本-江戸時代前期)発見されたとされているが、17世紀末(日本-江戸時代前期)までに行方不明になってしまった。
- これが再カットされて、イギリスの女王の王冠の中心にセットされた108カラットの「コーイヌール」になったとか、あるいはロシアのエカチェリナ2世におくられ、笏(しゃく)にセットされた195カラットの「オルロフ」になったと考える研究家もいる。
- 17世紀にルイ14世が手にいれたブルー・ダイヤモンドの「ホープ」は、不幸をもたらした宝石として知られており、処刑されたマリー・アントワネットもそれを身につけたとする説もある。
- その後、所有した人が不慮の死を迎えている。
- 「ホープ」は、現在ではアメリカ、スミソニアン博物館の国立自然史博物館(ワシントンD.C.)に所蔵されている。
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関連 |
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関連HP |
ダイヤモンド情報サイト |
■地球の宝石箱(長野県塩尻市)
2011/5/18 |
■世界最大のダイヤモンド「カリナン」の原石(レプリカ)・・・地球の宝石箱(長野県塩尻市)
2011/5/18 |
■呪われた「ホープダイヤモンド」(レプリカ)・・・地球の宝石箱(長野県塩尻市)
2011/5/18 |
2011.09.01 |
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